【体験談】大学生が社労士のバイトをして学んだこと【メリット・デメリットも解説】

士業

社会保険労務士(社労士)は、企業の労務管理や社会保険手続きをサポートする専門家です。一般的に、社労士の仕事は資格を持つ人が行いますが、事務補助や書類作成の業務であれば、大学生でもアルバイトとして経験することが可能です。

本記事では、実際に大学生が社労士事務所でアルバイトをした体験談を紹介し、メリットやデメリット、どんな人におすすめなのかを解説します。


1. 社労士のバイトとは?

社労士事務所のアルバイトは、企業の労務管理や社会保険に関する業務をサポートする仕事です。具体的には以下のような業務を担当することが多いです。

1.1. 主な業務内容

  • 社会保険や労働保険の手続き補助
  • 書類作成(雇用契約書、給与計算関連など)
  • 顧客対応(電話・メールのやり取り)
  • データ入力・管理
  • 各種行政機関への届出書類作成

業務内容は、基本的なパソコンスキルがあればできる仕事が多いです。また、真面目にアルバイトすれば社労士の業務を覚えることは難しくないため、未経験の大学生でも安心して取り組むことができます。

社労士の業務内容について詳しく知りたい方は【完全ガイド】社会保険労務士(社労士)の資格と業務内容を徹底解説をご覧ください。


2. 社労士のバイトを選んだ理由

私が社労士のバイトを選んだ理由は、以下の2つです。

  1. 親の知り合いの社労士に事務所でのバイトを誘われた
  2. 勉強になるアルバイトをしたかった

私はたまたま、身近に社労士がいたことで、社労士事務所でのアルバイトを経験することができました。私と同じように、単にお金を稼ぐだけでなく、勉強になるアルバイトをしたいと考えている人は多いのではないでしょうか。

社労士は、主に中小企業の顧客を相手に仕事をしており、大学生にとっては社会を知ることができる貴重な機会になります。新たな世界を知るきっかけとなり人生の選択肢も広がります。一般の大企業に就職するとしても、社労士事務所でのアルバイト経験は大きな財産となるでしょう。

社労士事務所のバイトは大学生におすすめのバイトです。おすすめの理由については【学生必見】社労士アルバイトおすすめの理由4選をご覧ください。


3. 実際の体験談

3.1. 業務内容

私が主に行っていた業務は以下の3種類です。

  1. 書類整理
  2. 助成金申請業務
  3. その他の業務

社労士の主な業務として給与計算業務がありますが、私自身はあまり行いませんでした。代わりにとても貴重な業務を経験できたので、その内容をご紹介いたします。

書類整理

勤務日に毎回行っていた業務が書類整理です。社労士は業務の中で大量の書類のやり取りが発生します。請求書を作成したり、送付する封筒の中身の整理、受け取った書類を顧問先ごとに整理などを行っていました。特に知識や経験が必要のない業務であるため、働きはじめた頃はよく任されていた業務です。社労士事務所で働き始めると、はじめに任される業務のひとつだと思います。

助成金申請業務

社労士は様々な助成金を顧問先に提案したり、実際に申請したりしています。私はある特定の助成金に関する業務をメインに任されていました。
助成金の業務の流れとしては、以下の流れになります。

・最初に助成金の申請を行う
・助成金対象の事象が行う
・事象が完了したことと助成金の申請を行う

その流れに合わせて、事前申請書類の作成、顧問先に助成金に関する注意事項を通達し、完了した際の書類を受け取り内容確認し申請を行うといういった業務を行ってました。
一連の流れが完了するまで1年前後かかる業務であったため、やり遂げた際の達成感はすごくあり、自分で売上を立てたという実感があり非常にやりがいのある業務でした。

その他の業務

社労士の事務所は主人数であるため、他にも様々な業務を任される可能性が高いです。そんな中で私が経験した、業務をご紹介します。

顧問先との面談の同席
多くの顧問先を抱えており、面談をする機会があります。その面談に同席させていただくことが数回ありました。顧問先の中小企業の社長さんと話すことができ、他のアルバイトでは体験できない貴重な体験となりました。

RPAの実装
私の事務所では業務効率化を図るために、単純作業の業務を効率化するRPAの導入を行いました。その導入の一部に関わり、システムの裏側を知ることができました。私は文系ですが、この経験がITシステムに興味を持つきっかけになりました。社労士事務所のバイトでRPAの導入を経験する人はほとんどいないかと思いますが、似たような特殊な経験はできる機会があると思います。

採用面接の同席
人手が足りなかったことや入れ替わりが激しかったこともあり、主にパートの方の採用活動を行っていました。実際に求職者の方が事務所に来て面接を行った際に、私も同席して質問をしたことがあります。自分の親と年齢が近い人に対して面接を行うということになるので、かなり緊張した記憶があります。

かなり特殊な経験ではありますが、社労士事務所でのアルバイトではこのように貴重な経験ができる可能性が高いと思います。

3.2. 働いていて感じたこと

  • 企業にとって採用は最重要
    • 一般的に採用活動は企業にとって最重要であると言われていますが、バイトする中でその意味を肌で感じました。
    • 私のいた事務所は人手不足だったので積極的に採用活動を行っていました。応募は30代以上の女性の方が多く、実際に30代以上の女性の方が数名採用されました。しかし、社会人経験があることで仕事のやり方にこだわりがあったり、社労士の方と年代が近い(もしくは社労士より年上)であることで人間関係がうまくいかなかったことが原因で、すぐにやめてしまう方が多かったです。履歴書や数回の面接ではわからないことが多く、採用して規模を拡大していくことは簡単ではないということを感じました。
  • 請求書を送らないとお金が支払われない
    • 社会経験がある人にとっては当たり前かもしれませんが、請求書を送らないとお金が支払われることはありません。大学生の時は、サービスを受けたらすぐにお金を支払うことは当たりまえだと思っていましたが、企業間ではそうではないということが衝撃的でした。
    • また、請求書を送ったとしてもお金が支払われるとは限りません。顧問先は中小企業がほとんどであり、経営がうまくいっている会社もあればそうでない会社もあります。そういった企業の裏側をリアルに感じることができました。

4. 社労士のバイトのメリットとデメリット

4.1. メリット

  1. 実務を通じて法律の知識が身につく
  2. 社会保険や労務管理の実態がわかる
  3. ビジネスマナーや事務スキルが身につく
  4. 履歴書に書ける経験が得られる
  5. 将来のキャリアにつながる

メリットはあげればキリがありませんが、社労士事務所での経験は、将来的に公務員や企業の人事部門で働く際にも役立ちます。また、社労士の資格取得を目指す人にとっては、実務経験を積める貴重な機会です。

私と同じ大学生でバイトしていた方のうち1人は、社労士の仕事を気に入り資格取得を目指してアルバイトをしながら資格取得の勉強をしていました。
また別の1人は、大学卒業後1年間社員として働いた後、大手企業の人事部に転職しました。資格を取得してなくても、社労士事務所で働いていた経験が転職市場ではかなり評価されたみたいです。

4.2. デメリット

私がアルバイトする中で感じた唯一のデメリットはある程度まとまった時間働くことが求められることです。

社労士の業務はは隙間時間で働いて身に付くようなものではないため、まとまった時間働くことが求められます。求人情報を見ると、最低でも週2日以上〜の求人が多くなっています。
毎日授業を受けなくては大学生にとっては難しいアルバイトになっています。


5. 社労士のバイトはこんな人におすすめ!

  • 法律や社会制度に興味がある人
  • 将来、社労士の資格取得を考えている人
  • 事務職のスキルを身につけたい人
  • 企業の人事・労務に関心がある人
  • 細かい作業が得意な人

社労士のアルバイトは、特に大学生におすすめです。
社労士の業務はそこまで難しくない業務が多く、一度覚えてしまえば比較的簡単にこなすことができます。頭も柔らかくある程度勉強してきた大学生であれば仕事を覚えることは難しくありませんPCを使用する作業が多いため、大学の講義などで頻繁にPCを使用している大学生にとってはアドバンテージになるでしょう。

また、社労士の事務所は少人数の事務所が多いため、事務所内での人間関係を構築することが重要です。社労士の方とパートの方だと、年代が近いことやお互い社会人経験があることで、関係性がうまくいかないことが少なくないです。大学生だと年齢が離れていることや、社会人経験がないことでうまく関係を構築できることが多いように感じます。


6. まとめ

大学生が社労士のバイトを経験することで、人事・労務関連の知識や、事務スキル、ビジネスマナーを身につけることができます。また、将来のキャリアにもつながるため、社会保険や労務管理に興味がある人には特におすすめです。

社労士のアルバイトは、一般的なバイトとは異なり、専門知識を活かせる貴重な経験ができる仕事です。興味がある人は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました